オットマニアな主婦のブログ

オスマン帝国外伝にどハマリしたオットマニアな主婦の独り言です。(注意:ネタバレありですので、本編を観てから読んでください)

メフメト・オズギュル(ルトフィー役)も出演していた 日本トルコ合作映画「海難1890」

2015年に封切られた日本トルコ合作映画「海難1890」は、1890年、日本に親善のためにやってきたオスマン帝国海軍の軍艦エルトゥールル号の海難事故における串本の漁民たちによる被災者救助が1985年のイラン・イラク戦争時の日本人救出につながったと言う実話をもとにした映画でした。

www.youtube.com

エルトゥールル号海難事故

1890年、オスマン帝国の皇帝アブドゥルハミト2世は、大日本帝国に親善のためにエトゥールル号を派遣しました。

しかし、親善を終えて帰る途中、和歌山の串本沖で台風に遭遇して難破してしまいました。

それを知った近くの大島に住む漁師たちは、危険を顧みず水兵たちを救出し、生き残った者は日本海軍によってオスマン帝国に帰国することができました。

トルコの人たちはこの話を語り継ぎ、今でも日本に感謝しているというのです。

 

トルコ航空による日本人救出作戦

それからおよそ1世紀ほどたった1985年、イラン・イラク戦争が勃発し、イラクフセイン大統領(当時)はイランの首都テヘランをミサイル攻撃し、48時間後にはイラン上空を通過する飛行機を無差別に攻撃すると宣言しました。

イランに滞在していた商社マンやその家族は、日本政府が自衛隊機使用を決めることができず、民間機も危険と判断して飛行機を飛ばすことができません。

他国が国民を救出に向かう中、日本人だけが取り残されてしまうかに思われたとき、トルコ政府が日本人救出を決め、トルコ航空に日本人のための席を用意してくれたのでした。

その時、トルコが日本人救出を決めたのは、「エルトゥールル号救出の恩返し」だったというのです。

 

友情は時代を超えて

www.instagram.com

映画では、難破して助けられたムスタファ大尉(ケナン・エジェ)が、多くの仲間を失って荒れていた心を、島の女性ハル(忽那汐里)や住民たちの献身的な介護やホスピタリティが癒していくところが描かれています。

そして、時代は変わり、イラクのミサイルに怯えて逃げ惑う日本人学校の教師春海(忽那汐里 二役)をトルコの外交官ムラト(ケナン・エジェ 二役)が奔走して日本人救出を成し遂げるという話になっています。

 

メフメト・オズギュル(ルトフィー役)も出演していた

この映画は2015年公開の映画でしたので、その時は気づかなかったのですが、後で見てみると、見覚えのある顔があるじゃないですか!そう、ルトフィー・パシャが、海軍将校として出演していました。

www.instagram.com

 

 (他にも見覚えのある出演者がいますが、資料を確認してもちょっとわかりませんでした・・・)

 

いかがでしたか?トルコがテヘランから日本人を救出してくれた時、私はまだ子供でしたが、なんでそこまでしてくれるのだろうと不思議でした。

その時はエルトゥールル号の話を知らなかったので、この映画を見て、トルコの義理堅さにすごく驚きました。

100年近く前の出来事がトルコでは語り継がれていたので、日本人を助けると言った時にすんなりと事が運んだのでしょうね。ただ、逆だったらと思うと、果たして日本人は100年前の恩返しをするでしょうか?私は自信がありません。

でも、もし今度そういうことがあったなら(ないに越したことないですが)私は賛成したいと思います。

だって、トルコは日本人を助けてくれたのですから。