1556年にヒュッレムが女市場(女奴隷を売買する市場)を地上げしてミマール・シナン設計で建造した公共設備の浴場(Haseki Hürrem Sultan Hamamı)は、革命後倉庫になっていましたが、現在トルコ政府により本来の姿を取り戻しています。
壮麗なるモスク複合施設
Haseki Hürrem Sultan Hamamıがある場所は、アヤソフィアの近くです。
ドラマ内ではヒュッレムがなぜこの場所を選んだか、地権者で会った女性を説得する場面で語られていました。
現実のヒュッレムがどんな気持ちだったかわかりませんが、奴隷だった頃の悲しい思い出を消し去ってしまいたかったというのはあったと思います。
現在のハセキ・ヒュッレム・スルタン・ハマム
一時期は使われなくなったために荒廃してしまいましたが、2011年に「ハマム」(公衆浴場)として営業を再開しています。
「ハマム」というのは、トルコ式のサウナで、体を洗ってくれる人が常駐していて、入浴しに来たお客は大理石製の台に横になってあかすりなどを受けられる施設です。
もともとは、イスタンブールを征服したオスマン帝国が、ローマ帝国の「ローマ風呂」の影響を受けたことによって定着した文化です。
ところで昔、日本では「トルコ式の風呂」が別の意味でつかわれていたため、勘違いした日本人がトルコでトラブルを起こしたりしたことがあるようで(失礼な話ですね!)、トルコの方から抗議が来てそれ以来そういう店に「トルコ風呂」という通称は使われなくなりましたが、ある年代よりも上の方は「トルコ式の風呂」というとそれを思い出してしまうみたいです。
もちろん「ハマム」は健全な施設です。洗ってくれるのも男性を洗うのは「いかついおっちゃん」ですし、女性を洗うのは「お姉さん」です。
エステのように「コース」が設定されていて、一番オーソドックスなコースで30分くらいですが、フルコースなら110分くらいかかります。
↓は公式ホームページ 料金や予約についてはこちらをどうぞ。
Ayasofya Hürrem Sultan Hamamı - Tarihi Türk Hamamı
いかがでしたか?ヒュッレムが寄進して建てたハマムが復活して本来の姿を取り戻したのは嬉しい限りです。ちょうどオスマン帝国外伝が放送され始めた年に営業開始しているので、世界中からヒュッレムのハマムを体験しに来たと思われます。
私もイスタンブールに言ったら、ぜひ体験してみたいと思います!