数多の側女たちの中で、一度でも皇帝と同衾できるのは幸運な限られた側女だけです。
オスマン帝国外伝のドラマでも、何人かの側女がスレイマンと一夜を共にしています。
今回はドラマ内で登場する側女を見ていきたいと思います。
スルタンと呼ばれた側女
マヒデブラン・スルタン
シーズン１で登場した時から「スルタン」と呼ばれている。言わずと知れたムスタファ皇子の母で、ヒュッレムの最大のライバル。しかしながら、ヒュッレムと対峙するにはいささか残念なおつむの持ち主。ムスタファ皇子の足を引っ張り続けてしまう。
ヒュッレム・スルタン
ある意味オスマン帝国外伝の主人公ともいえる存在。それまでの慣習を打ち壊し、メフメト皇子出産後も皇子を産み続ける。そのせいで後宮内は敵ばかり。
史実では「美女ではない」と言われているが、いったい何がスレイマンを引き付けたのか？ただ、その後の行動から頭はよかったと思われる。
スレイマンの子供を産んだ側女たち
ギュルフェム・ハトゥン
登場した時からすでに子供を失っていたが、彼女の言葉の端々に子供への想いが見受けられる。シーズン４では、彼女の鬱屈した思いがスレイマン相手に爆発してしまう。
Nazenin Hatun（ヴァレリア）
シーズン4で登場する側女。ヴェネチアではセシリア・バッフォ（のちのヌルバヌ）の侍女だった。初めはセリム皇子の側女として赴任先に送られる予定だったが、ヌルバヌの策略でヌルバヌと交代させられてしまう。
その後、ファトマ皇女に見いだされ、スレイマンの寝所に送られて妊娠。
自らの老いを感じていたヒュッレムを苦悩させる。
（彼女についてはいずれ掘り下げていくつもりです）
その他の側女たち
ギュル二ハル・ハトゥン
ヒュッレムの親友だったが、スレイマンと同衾したためヒュッレムから睨まれ、ひどい目に遭う。最後にはヒュッレムと間違えられて殺されかける。マトラークチュと双璧のお人好し。
アイシェ・ハトゥン
個室を与えられているので、スレイマン即位後、ヒュッレムやマヒデブランがトプカプ宮殿に来る前には、スレイマンのお気に入りだったと思われる。
シーズン1でサドゥカに命を奪われてしまう。
サドゥカ・ハトゥン
ハンガリー王ラヨシュが送り込んだ刺客。スレイマンの命を奪うためにチャンスをうかがうも、何度も失敗。同衾を果たさないままイブラヒムの元に嫁ぐハティジェの侍女として宮殿を離れることになってしまう。その後イブラヒム宅でスレイマンに刃を向けるが、失敗。彼女を慕っていたマトラークチュに海に投げ込まれてしまう。
イザベラ王女
海賊に誘拐されたカスティーリャ王女。王女としての誇りから初めはスレイマンを「野蛮人」と拒否し続けるが、次第にひかれていく。
他の側女とは違い、「王女」であることがヒュッレムを焦らせる。
もしかしたらイザベラの一件がスレイマンに結婚を迫った理由かも。
フィルーゼ
不思議な力を持つ神秘的な女性。スレイマンを夢中にさせるが、首の紋章でサファビー朝の人間だとばれてしまう。最後まで「自分はスレイマンを愛している」と言い続けるが、実はすべて偽りだった。筋金入りのスパイ。
ドラマに登場しなかった側女
トルコ語のウィキペディア（vikipedi)によると、ドラマで登場した側女の内、架空でないのはマヒデブラン、ヒュッレム、ギュルフェムです。
しかし、もう一人ドラマに登場していない側女がいます。
Fülane Hatun
フ―レーン・ハトゥンは、ヒュッレムやマヒデブランよりも前に側女だった女性です。
時期的にはギュルフェムと同じ頃のようで、1512年にマフムードという皇子を産んでいますが、マフムードは1521年に夭折しています。
いかがでしたか？ドラマ内で同衾した名前がある側女を上げてみました。こうやって見ると、体形も顔つきも様々です。スレイマンは「タイプ」というものがないのでしょうかね？（笑）それほど「好色」のイメージはないスレイマンですらこれだけの女性がいたのですから（ドラマ内でね）、孫のムラト3世（好色で知られる）なんてどんなんだったんでしょうね？
