以前このブログで紹介した、「ハティジェとイブラヒムが実は夫婦ではなかった」という説について、面白い話を発見しました。
イブラヒムの妻は誰か?
長い間イブラヒムとハティジェが夫婦であったと思われていましたが、現在はそれは否定されています。
それはいくつかの記録にあるイブラヒムの妻の名前がハティジェではないからです。
イブラヒムの妻として記録されているのはMuhsine hatunという名前で、彼女の立てたというモスクもイスタンブールには残っています。
しかし疑問だったのは、イブラヒムの婚礼はスレイマンによって大々的に行われていたこと。いくら寵臣であったとしてもこの待遇は不可解です。相手が皇族であったのならわかるのですが・・・。
驚きの事実
このMuhsine hatunというのがどういう人物なのかが気になったので調べてみたら、なんと、マヒデブランの兄の娘だというのです。
こうなると、いろいろつながってきました。
イブラヒムがムスタファ皇子に入れ込むのは親族だからだったのです!
マヒデブランの親族とスレイマンの寵臣の結婚だったのなら大々的な婚礼が行われたのも納得できます。
なぜハティジェと結婚したと思われたのか?
ではなぜハティジェと結婚していたと思われていたのでしょうか?
考えられるのは、ハティジェの最初の夫イスケンデル・パシャが処刑されていることと関係あるのかもしれません。
ドラマでもハティジェは最初の夫と死別していましたが、史実では最初の夫イスケンデル(ドラマに出てきた財務長官とは別人)が、理由は分かりませんが処刑されているということです。
イブラヒムの婚礼の時、寡婦だったハティジェ以外の皇女は皆結婚していました。
国を挙げての婚礼であったため、皇女との結婚だという誤解が生じたのではないかと思います。
二人が結婚していなかった証拠を見つけたのは「ニギャール」
もう一つ面白い話として、イブラヒムとハティジェが夫婦ではなかったという資料が発見されたのは1966年、ニギャール・アナファルタという研究者がそれを証明する文書を発見したのです。
イブラヒムとハティジェの「結婚を解消させた」のはニギャールさんなのです。
ドラマを描いた脚本家は、絶対この名前を意識して付けたんじゃないかと感じますね。
いかがでしたか?今回の発見は私にとってはすごく面白かったです。
創作キャラクターの名前というのは意外と意味があったりするんですよね。
もしかしたら他にもそういう話があるかもしれません。もしも見つけることができたら、ブログにアップしたいと思います。