今年女優として復帰したばかりのぺリン・カラハンの新作ドラマ「Kibris Zafere Dogru」(Cyprus Towards Victory)が、早々に打ち切りが決定してしまいました。
「Kibris Zafere Dogru」
当初「Bir Zamanlar Kibris」(once apon the time in Cyprus)というタイトルで放送を開始(現在はサイトなども「Kibris Zafere Dogru」に統一されています)したこの作品は、現在も進行中である「キプロス紛争」をテーマにしたドラマで、非常にデリケートな内容となっています。
キプロス紛争とは?
キプロス島を巡るトルコ系住民とギリシャ系住民の内紛で、ギリシャ系の起こした軍事クーデターを口実にトルコが軍事介入し、国際紛争に発展した。
この結果キプロスにはギリシャ系の「キプロス」と、トルコ系の「北キプロス」(未承認国家)に分断してしまっている。
ドラマは当然トルコ側から見た「キプロス紛争」を描いていて、ギリシャや北キプロスを認めない国連を悪役として描いているため、当初からやばい雰囲気はありましたが、今シーズンはタイトルをもっとやばそうな「Kibris Zafere Dogru」(Cyprus Towards Victory)と替えて放送開始しました。
タイトルからしてめっちゃ挑発的ですよね・・・。なぜこうなった?
登場人物のモデルがドラマにクレーム?
このドラマの内容について、登場人物のモデルになった方の遺族からのクレームがあったようで、それがこのドラマの評判を落としてしまった可能性も。
現代史は当事者、関係者がご存命ですので、いくらフィクションと言ってもあまり荒唐無稽な内容だとクレームが来てしまいます。オスマンドラマ観てると、歴史ドラマなのにものすごくストーリーが「飛躍してる」ことがよくあるので、あの感覚でドラマ作ったらやっぱりまずいよなあ・・・さすがに。
特にこのドラマの背景が現在進行中の紛争地での出来事ですから。
やはり政権肝いり?
ただでさえヤバイ臭いのするこのドラマの初公開イベントではなんと副大統領オクタイ氏も出席というから、びっくりです。どうやら初めから政権の意向がはたらいているようで・・・。
そこまでやっても視聴率が伸びなかったというのは、あまりにも政治色が強すぎて国民に見透かされたからなのかしら?
トルコドラマってこういう場合普通いろいろ盛って話を盛り上げるのに、政権の縛りがきつくてあまり話を変えられなかったとか?
まあ、内容的に打ち切った方が無難だとは思いますが。