新オスマン帝国外伝では、若い皇子たちの肉欲的な恋愛よりも、中年男たちの心に秘めた「慕情」の方に演出家の力が入っているように見えます。
愛する人のために皇帝を殺めた男
シーズン1でアフメトの母ハンダンへの慕情から皇帝を毒殺してしまったデルヴィーシュ。やったことがあまりにも大罪なため、アフメトに処刑されてしまいました。
処刑される前のハンダンとの別れのシーンは、俳優さんたちの演技力も素晴らしく、印象的でしたね。
愛する人に翻弄されて破滅した男
中年と言うには若すぎますが、皇子として生まれながら、「兄弟殺し」の慣習を逃れるために、遠い異国で育ったイスケンデルは、ひょんなことからアナスタシアことキョセムと出会いました。自分が皇子であることを知らないまま、甥である皇帝アフメトに仕えることになり、そこでアナスタシアと再会しますが、振り回されるだけ振り回された挙句、結局アナスタシアはアフメトを選びました。
しかも、サフィエにその出自を知られてしまったことで陰謀の渦中に身を投じなければならなくなり、そのせいで悲壮な最期を迎えました。
もしもキョセムとの出会いがなければ、イスケンデルはどうなっていたでしょうか?
帝国への強い忠誠心から愛する人と別れることになってしまった男
同じくシーズン1で、帝国への忠誠心から、悩みながらも愛する妻ヒューマーシャの弟イスケンデルを殺めてしまったズルフィカール。
ヒューマーシャを傷つけたくなくて、船の爆破という手段を選んだのに、イスケンデルが箱を開けるのが早すぎたため、ヒューマーシャはそれがズルフィカールの仕業であることを知ってしまい、激怒したヒューマーシャにその場で離婚を言い渡されてしまいました。
サフィエがイスケンデルを焚きつけたりしなければ、二人は幸せに結婚生活を送れたかもしれません。
バリデへの「過度な忠誠心」が見え隠れする男
ムラトの側近でありながら、ムラトよりもバリデ(キョセム)への「過度な忠誠心」を感じさせるケマンケシュ。
キョセムが危機に陥ると必ずと言っていいほど助けに来てくれる頼もしい存在ですが、その「過度な忠誠心」は、デルヴィーシュのことが脳裏にちらついて傍から見ても危うい感じがします。
「慕情」のために反逆者になっていく男
視聴者的にはまったくそそられないのですが、反逆者として暗躍するシナン・パシャは、バヤジトの母ギュルハバルへの「慕情」から、敵勢力と通じてバヤジトを擁立しようとしています。
最初は「カトリック勢力」を利用していましたが、いつのまにか「イラン」とも通じていて、なんとも節操がない感じです。バヤジトを即位させるためには何でもしようということなんでしょうか?
その原動力が「慕情」というのは荒唐無稽な気もしますが。
勝手に妄想 シナン役をチェンジするとしたら?
シナン役のEngin Benliさんが、あまり毒がない感じで、デルヴィーシュのような迫力もないので、役柄的には重要なのにあまり引き付けられないという意見がちらほら。
では、誰ならいいのか?という妄想をしてみました。
シナンという役は、
・反逆者の頭目
・ギュルハバルへの「慕情」を秘めている中年男
というなかなか重要な役なので、前作オスマン帝国外伝に出演していた俳優さんで、この役をするとしたら誰がいいかなと勝手に妄想してみました。
オザン・ギュベン
前作オスマン帝国外伝ではリュステム・パシャを演じたオザン・ギュベン。
有能かつ憎たらしい役なのに、S4ではミフリマーフへの過干渉で面白キャラと化していましたが、よく見るとなかなかイケオジで、女扱いが妙にうまい中の人の特性がそこはかとなく醸し出されていましたね。
タンセル・オンゲル
前作ではアルヴィーゼ・グリッティを演じていましたが、残念ながら他の仕事の関係で途中降板となってしまいました。
ちょい悪オヤジ感があって、女にモテそうだから「慕情」って感じじゃないかも?
イェテキン・ディキンチラー
前作ではカラ・アフメト役で出演。渋い声と大きな体でファトマ皇女を虜にしました。
男くさくて渋いオジ様と言う感じでしたね。鋭い目つきでハイーン役に向いてるかも。
皆さんは誰がいいと思いますか?
私個人的にはやはりカラ・アフメト役のイェテキンさんがいいかなぁ~(*^-^*)
ムラトがあまりにも瞬間湯沸かし器で、あちこちに敵を作りまわっているので、彼がシナン役だったら、視聴者もギュルバハル側を応援してしまうかもしれませんね(笑)