オスマン帝国外伝でギュルフェムを演じたセレン・オズトゥルクも出演しているチャガタイ・ウルソイ主演のNetflix映画「日々は、うたかたに」(原題;Kagıttan Hayatlar)が3/12から配信されています。
気になるストーリーは?
廃品回収業を営むメフメトは、重い病を患いながらも必死に日々を生きている。
ある日、アリという少年と出会うが、アリは継父から虐待を受けていて家に戻りたくないという。メフメト自身も親に捨てられた過去があり、アリに自分を重ねてアリのために奮闘するが・・・。
辛すぎる過去
映画に登場する人々は皆親に捨てられた過去を持ち、「親父」と呼ばれる支援者に仕事を貰って廃品回収の仕事で日銭を稼いでいます。
主人公メフメトは幼いころに親に捨てられたことがトラウマになっていて、アリ少年を幸せにしてやりたいと病気の体にむち打ち奮闘します。
「アリ少年のため」に行動するメフメトは生き生きしていますが、それは実はつらかった少年時代の自分のために行動しているのです。
悲しいラスト
メフメトは腎臓移植を勧められるほど具合が悪く、金をためるために無理に仕事をして何度も倒れています。腎臓移植を勧められるほど悪いのなら透析を受けているはずですが、最後の方までそのシーンはありませんでした。
また、アリが他のストリートチルドレンたちにシンナーを吸わされて倒れた時、メフメトが自分もシンナーを吸っていたことがあるというのを聞いて、もしかしたらメフメトは薬物中毒では?と思い始めました。
もしも薬物中毒なら、今展開している話は・・・。
アリ少年の正体については、さすがにここには書けませんが、実は途中からなんとなくそうなんじゃないかなと思っていました。それがはっきりした時、なんとも言えないやるせない気持ちになりました。このストーリーを説明するとしたら、「マッチ売りの少女」のような救いのない話とでもいいましょうか・・・。
セレン・オズトゥルクの役回り
この映画にはセレン・オズトゥルクが何度も登場します。しかもすべて違う役です。
ストーリー的にはとても重要な役回りで、メフメトとアリを結ぶキーパーソンです。
その意味が分かるのはラストになってからなのですが、それも何となく気づいてました。だって、あんまり頻繁にでてくるから・・・(笑)
「日々は、うたかたに」ははっきり言って救いのない話です。見終わってからもちょっとどんよりしてしまいました。しかし、こいう人たちはきっと世界中にたくさんいるでしょう。どうしたらメフメト・アリは救われたのか、私には答えが見つかりません。