先日紹介したクビライ・アカが出演している「恋の入門編」(原題:101 aşk)が、制作サイド(Netflix)と、トルコ政府が大もめにもめた末に制作中止に追い込まれたようです。
↓こちらはNetflixが脚本を変えることを拒否したという報道
LGBTQ差別を嫌がったNetflix側が、脚本の変更を拒否したという話なのですが、7月10日時点では検閲局の高官が匿名でがキャラクターを変更して製作されると発表していた。
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https://www.sondakika.com/haber/haber-rtuk-yetkilisi-acikladi-ask-101-deki-osman-13406553/
もしかしたら制作するためにとりあえず「キャラクターは変更された」ことにしたかった人がいるのかも・・・。
あるいは、先制してキャラ変を発表して、なし崩し的に変更をみとめさせようとしたのか?
どっちにしても、現場にとっては迷惑至極!トレイラーもできてたので、ある程度撮影は終わってたはず・・・最悪!
それにしてもこの頃こういうニュースが多い・・・多すぎる!
保守層に阿る与党AKP
先日も突然アヤソフィアをモスクに戻すという暴挙に出たエルドアン政権。
他国からは激しい反発があったのにもかかわらず、トルコのイスラム保守層からは歓迎されているようで、コロナ禍の中でも多くの人が金曜礼拝に参加しようと集まった。
そんな保守層を基盤とするAKPは、最近ドラマだけでなくSNSへの締め付けも徐々に増えてきているそう。確かにSNSは誹謗中傷の温床にはなっていますけどね・・・そんな理由ではないはず。
都市部ではエルドアンは人気がない。なぜなら若者に人気のセレブ達がこぞってSNSで世俗派議員の支持を表明している状態だから。
そりゃそうでしょう。俳優さんたちは検閲によるドラマの放送中止とかする奴を支持できるはずない。作り始めているドラマをいきなり止められるなんてことが何度も起これば大損害ですもん。
でも、やめられないんでしょうね・・・だってイスラム保守がエルドアンの基盤なんですから。その人たちからそっぽ向かれたら、地位が危ないですもんね。
でも、これって社会の分断が進む原因になるでしょうね。頭ごなしに押し付けられる道徳は反発を生みますね。心配です。
近頃のエンタメは西欧諸国では配慮のために歴史までも作り変えてしまいそうな勢いですが、トルコなどの国では全く逆に作用しています。かたや「弱者の権利を守るための」検閲、もう片方は、強権的に自分たちの考えにそぐわないものを排除する検閲・・・あれ?
どちらにしても、エンタメは今まで通りではいられないのですね。二極化がすすむのでしょうか?それとも揺り戻しがあるのでしょうか?