新オスマン帝国外伝S1最後までご覧になった方、お疲れ様でした。あまりの怒涛の展開で今放心状態なのではないでしょうか?
もしかしたらもうお腹いっぱいで、続きを観ることをためらっている方もいるんじゃないかと思います。
そうですよね~・・・確かにキョセム側の逆転勝利で終わっている状態でドラマを終わりたい気持ちになるのは分かります。
しかもS2はS1とは全くテイストも出演者も違うドラマとなっています。それ故なんだか違和感を感じてしまうかもしれません。
怒涛の展開は計算?それとも・・・?
まずはS1をおさらいしていきたいと思います。
S1当初はキョセムになる前のアナスタシア時代を演じた女優Anastasia Tsilimpiou
が歩いている途中でBeren Saatに代わるという荒業で視聴者の度肝を抜きました。
そうなったのはAnastasia Tsilimpiouがトルコではあまり知名度がなく、トルコ語もあまり上手ではなかった上に見た目にあまり華がなさ過ぎて盛り上がらなかったのが原因だと噂されています。
ドラマ展開も若干迷走していました。それは脚本家が途中で何回も変わっているせいなのか?
最初の方のちょっとおとぎ話風の演出と、その後の地獄のような展開のギャップ・・・。
オスマンに対するイニチェリの反乱や暴動は史実なので、このドラマを制作するにあたって絶対外せないエピソードであり、難しい演技をしなければならないオスマン役は本来のオスマン2世よりもずっと年上のTaner Olmezさんが割り当てられていたことを考えると、最初からこんな激しい展開になることは決まっていたはず。
もしかしたら最初のちょっとのんびりした緩い展開が実はこの悲壮なドラマに視聴者を引き付けるための戦略だったりして・・・。
いや、そこはフレキシブル(?)なトルコドラマ業界だからなあ・・・。(汗)
行動原理は「母性」のキョセム
そして、前作のヒュッレムとは違い、キョセムは最初から「女」を感じさせず、ずっと「母」って感じ。中の人が年上だからかアフメトといるときでさえ母に見えたりw
(アフメトの母ハンダンの方は最期まで「女」だったような)
しかし、「みんなのお母ちゃん」のように行動した結果、みんなに裏切られて最愛の息子を失う羽目になったように思えて仕方がなかったです。
そして、その事で覚醒したキョセムは復讐の鬼に(; ・`ω・´)
まるで溜まっていた鬱憤をはらすように敵をやっつけてしまいました。
それまでなんとか平和に仲良くやっていこうと奮闘していたキョセムでしたが、宮廷では権力を掌握しなければ愛する息子を守れないと理解したのかも。
S1はS2への前振り?
正直言ってS2はS1とはまるで違うドラマです。しかし、S1で起こったいろいろなことがS2の登場人物たちに影響を与えます。だからS1を観ていないとS2のドラマでの心理状態が理解しにくいんです。
たとえばS2では成人した皇子たちが登場しますが、あの怖い体験が皇子たちに影響を与えます・・・特に皇帝に即位したムラトには。
史実のムラト4世はスレイマン1世以来の「強い皇帝」で、体躯も大きく力も強かったと言われています。ドラマではそうなったのは子供のころに「自分の身は自分で守らなければならない」と強く感じたからだという風に描かれているのです。
次週からはS2に突入しますが、最終週の重い展開で疲れた視聴者が果たしてS2を観続けられるのか、ちょっと心配しています。