オットマニアな主婦のブログ

オスマン帝国外伝にどハマリしたオットマニアな主婦の独り言です。(注意:ネタバレありですので、本編を観てから読んでください)

新オスマン帝国外伝で気になった人物 シラタ―(シラフタール)・ムスタファ

ドラマでは無類の女たらしとして、3人の女との修羅場の最中であるシラタ―・ムスタファは実在の人物ですが、文献では「女たらし」という記述はありません。

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史実のシラタ―・ムスタファ・パシャ

silahtarというのは「武器を持つ人」という意味らしく、そのせいで「太刀持ち」と訳されていますが、silahtarの中でも特に最高位のものは皇帝の側近として常に側に付き従っているようです。それこそ「小姓」とか「側用人」のようなものでしょうか?

シラタ―・ムスタファの父はボスニア人でヴェネチアとの商売で大成功を治めたため、シラタ―と呼ばれる前は「Bazirgânzâde(Tüccarzade)」(商売人の意味)と呼ばれていました。

トルコのwikiによると、シラタ―・ムスタファは幼いころに宮殿に入り、そこでムラト4世と知り合って気に入られて側近となったようです。シラタ―は1609年頃の生まれで、ムラト4世より少しだけ年上なので、仲良い兄弟のような関係だったのでしょうか?

ドラマでもそれほど武勇に優れた感じがしないシラタ―ですが、サイトをいろいろと見て回ってみてもこれといって武勇伝は示されておらず、どのくらいの実力があったかは不明です。まあ、ムラトがあまりにも武勇伝が多いので、あってもあまり目立たないのかもしれませんが。

それでもシラタ―はムラトからダマスカスの知事に任命されているのですが、自分では行かずに代官を立てて統治させました。その間もちろん帝都に残ってムラトの側にいたわけです。

さらに、その後には海軍提督にも任命されているのですが、その時も一度も船に乗ることはありませんでした。(そういえば前作のリュステムの弟シナンも「船を操作できない提督」と馬鹿にされていましたけど)

こうやってみると、ムラトのシラタ―への信頼(というか、依存)はかなりのものだったようです。

史実として伝わっている話ではムラトが我が子を失って絶望した時、最後に残った弟イブラヒムを処刑してまでもシラタ―に国を譲ろうとしていたという話がトルコのwikiには書かれていました。

もちろん寸でののところでキョセムがイブラヒムを保護し、そんなことにはならなかったのですが。

しかしこれが本当だとしたら、ムラトとシラタ―の関係って・・・。ちょっと疑ってしまいますね。

ちなみにドラマではちょっと違う話になっていますが、それはここでは書かないことにします。ドラマでご確認くださいね。

 

 

 

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